ビンスはどこへ消えた?(連句レビュー)
ホッケの調理法を知らなくたっていいじゃないですか。
総理大臣はホッケなんて食べないんだから。
庶民の目線?そんなの総理大臣に必要ありませんよバカバカしい。
さて、今回は11月9日に開催された“イイックシ!連句会”で詠まれた句をご紹介します。
例のごとく勝手なコメントをしていますがご勘弁を。
なお、今回は私が司会&記録を務めました。ヒイ。
A long time after in a certain place in Malas...
「ふう、ここだな、連句会記念会館。・・・誰もいないな。こんにちは~!こんにちは~!」
「うるさいな!」
「わっ!ビックリした!」
「なんじゃ!受信料なら払わんぞ!なにせTVが無いどころか電気まで止められてるんだから!参ったか!」
「!?」
「ん?集金じゃないのか。・・・ははあ、さてはセールスマンだな。フトンの打ち直しなら間に合ってるぞい。」
「いえいえあのその。えー、実は連句会についてちょっとお聞きしたいことがありまして・・・。」
「ほほう。するとお客さんかな。」
「ハイ。実は私、大学でブリタニアの古いサブカルチャーを研究してまして。」
「さぶかるちゃー?」
「ハイ。それで今度連句会をテーマに論文を書こうと思いましてちょっと調査に・・・。」
「ほう。すると学者さんかな。」
「え、ええ、まあ。」
「いいぞい。どうせヒマじゃしの。こっちへおいで。」
「あの・・・あなたは?館長さんですか?」
「ウヒヒ、館長ではないがの。誰でもよかろう、連句会のことならちょっとは知っとるぞ。」
「ははあ。ではよろしくお願いしようかな。」
「それじゃあ、そこにある本棚からどれか適当なのを持っておいで。」
「え?」
「連句会のことを知るなら実際の句会の記録を見ながら色々話すのが一番じゃ。どうせアンタ、連句会について大したことは知らないんじゃろ?」
「え、ええ、ルールくらいですね。」
「それならなおさらじゃ。・・・グズグズしとらんでさっさと適当な一冊を持ってこい!わしゃ忙しいんじゃ!」
「さっきヒマだって言ってたような・・・。あ、す、すみません、じゃあこれ・・・。」
「ふむ。これは・・・2008年11月9日、“イイックシ!連句会”の記録じゃな。よろしい、そこへ座れ。ええと、メガネメガネ・・・どこじゃ!オイ!一緒に探さんか!」
「何だか長くなりそうだなあ・・・。」
『救急車 担架の上に なぜ2人』(ZuZu)
「ええと、司会者からのお題、“救急車”を受けてのZuZuさんの発句じゃな。相変わらず“艶”を感じる句風じゃのう。ウヒヒ。」
「あの、発句ってなんですか。」
「その連句会で一番最初に詠まれた句のことじゃよ。司会者が最初に発表するお題のみを指すこともあるがの。ちなみに最後の句は“結句”という。」
「なんでそんな堅苦しい呼び方をするんですか。」
「その方がカッコイイじゃろ。独自の用語とかルールを決めることによって文化に権威が付くんじゃよ。」
「ははあ。」
「5・7・5のそれぞれの句を、上の句、中の句、下の句と呼ぶのも同じ理由じゃ。・・・さてZuZuさんの句じゃが、ストレートなエロではないが間違いなくエロい。その辺のさじ加減が絶妙じゃの。わしなら“担架の上でペーロペロ”とか“担架も揺れるよワッショイワッショイ”とか詠むところじゃ。」
「せっかくの権威が台無しですね。」
『なぜ2人 君と話が したいから』(Happy)
「女王様と2人きりでお説教。いや~、たまらんのう。」
「え?そういう句なんですか!?」
『したいから ルートしてます 墓場にて』(Kazz)
「“死体から”と読み替えたってことですね。」
「音が変わらなければそういう読み替えは自由じゃよ。わしだったらピチピチした“肢体”とか艶めかしい“姿態”を思い浮かべるけどな。」
「句が続かなくなる気がするんですが・・・。」
「当時ブリタニア各地の墓場を荒らしてアイテムをゲットしよう!というイベントがあってな、その様子を詠んだ句じゃよ。」
『墓場にて 毎日お化けが かくれんぼ』(cyoco)
「ホラーチックなお題ですが、なんだかカワイイですね。」
「キャラにしっかりした世界観があるんだと思う。ちなみにご近所のビンス君はかくれんぼが得意でな、あまりにも隠れるのが得意だったもんだから誰も彼を見つけられなくて、結局ビンス君はお化けになっちゃったみたいだぞ。」
「コワッ!」
『かくれんぼ 見つけだしたら 愛だった☆』(karasuma)
「句の最後に絵文字が付いていますね。」
「文字だけでは伝えられないニュアンスを伝えるのに役立つぞい。遊び心じゃな。次の人が同じように絵文字を付けるかどうかは自由じゃ。」
「なるほど。」
「探し物はなんですか~♪見つけたのが愛でよかったのう。わしが見つけたのは変わり果てたビンス君だからのう。」
「もうやめてください!」
『愛だった☆ いつも怒った その態度』(Dorothy)
「そ、そうだったのか。いつもわしの顔を見るたびに顔をしかめていたあの娘は実は・・・。」
「いや、それはホントに嫌いだったんだと思いますよ。」
「ぐはっ!」
「それはどうでもいいんですが、上の句が過去形というのが何だか青春のほろ苦さを感じさせますねえ。じわりときます。」
『その態度 わざとらしさに 腹が立つ』(hyaram)
「なにがあったんでしょうか。」
「詠み手の人生の一コマが伝わる奥深い句じゃの。」
「とりあえず謝った方がいいですよ。」
「イヤ本当に悪いと思ってるからもうしないから・・・って、なんでじゃ!」
『腹が立つ 流してないし 紙もない』(BonCley)
「“腹が立つ”というお題が醸し出すプンプン!な雰囲気が一瞬にしてユーモラスに。こういう会場の雰囲気をガラリと変える句が出ると盛り上がるもんじゃよ。香り立つような名句じゃのう。」
「いや、あんまり香らない方が・・・。」
「こういうときに限って漏れる寸前なんじゃ。おまけに他の個室は満室、便器は詰まって流れない。さあどうする若者よ!人生は選択の連続じゃぞ!」
「どうするって言われても・・・。」
『紙もない 目で見て覚えて 思い出を』(Mute)
「そうそう、一生懸命に人の話をメモしたり、景色を写真に収めるのもいいが、時には手を休めてじっくり思い出に焼き付けた方がいいこともある。」
「そうですよねえ。」
「ところでアンタはさっきから全然わしの話をメモしないがまったく最近の若いもんは・・・。」
「え?」
「わしは自分の話を一生懸命メモしてくれないといやじゃ~!いやじゃ~!」
「・・・わがままなジジイだなあ。」
『思い出を サンドバックに 叩きつけ』(HANA)
「コワッ!」
「そっとしておいておやり。」
『叩きつけ フルスイングしたい 赤いバシ』(zensyou)
『赤いバシ みんなの心に 生きてるよ』(Ton-nura)
「バシ?バシネットのことですか?」
「そうじゃよ。」
「へ~、赤いバシネットなんて見たことないなあ。そんなのかぶるのは変態かキ○ガイだけだから思い切りぶっ叩いた方が世の中のため・・・イタタ!な、なに怒ってるんですか!」
・・・まだ1周目ですが、とりあえずこんな感じでさぐりさぐり。
続く。


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